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映画評「ガールズ・ステップ」 [映画評]

日本の青春映画が好きだ。
予定調和のべたな展開と分かっているのだが、それでも観に行きたくなる。
「ジュラシック・ワールド」も「ミッション・インポッシブル」も「テッド2」もなかなかの評判だが、観に行きたいという気が少しも起こらない。

本作の惹句は
「青春×友情×ダンス!超王道のガールズエンターテインメント!」
である。
実にわかりやすいテーマである。
「目立たない普通の子たちが、目標を見つけて、躓きながら成長して、最後はハッピーエンドなんでしょ」
と、誰でも展開を予想できる。
作り手も、その王道は読まれていても外せない。
お互いがオチまでほぼわかっているなかで、どのくらい感情移入してもらえるかが勝負となる。

本作の主演は、E-Girlsの石井杏奈。人気グループのメンバーではあるが、中心人物というわけではなく、失礼ながらそれほどの知名度はない。
だから、いわゆるアイドル映画にはならない。
その他の出演者も、一般的にはあまり知られていない存在であろう。
だから、彼女たちの成長は、いわゆる等身大として見やすい。
主演が、広瀬すずや山本美月では、こうはいかない。
5人の女の子たちが、それぞれ人には言えない悩みを抱えながら、それを表には出さないで日々をやり過ごしている。
自分を殺して毎日を送っている。
そんな彼らが、仲間・ダンスを得て、新しい自分を見つける喜びと、殻を破っていく苦しみにぶつかる。

こういう映画では、
・新しい目標(この映画ではダンス)を見つけるきっかけをどうするか
・一度バラバラになった仲間が再び結集するきっかけをどうするか
という点が難しいと思うが、本作ではかなりの荒業でそこを展開している。
強引過ぎて口あんぐり、という感はあり、「おいおい」と突っ込みたくなったが、不快感はない。
事前情報を仕入れずに観に行ったため、家に帰ってから知ったのだが、本作の川村泰祐監督は、私の愛する映画「海月姫」を撮った人。私と波長が合うのかも知れない。

5人の女の子たちは、それぞれのわかりやすいエピソードを思いっ切り演じていた。
『ガールズ・ステップ』とは、「殻を破った瞬間」という意味らしい。
5人の女の子たちに、
「あなたにとってのガールズ・ステップは?」
と聞いたところ、全員が、
「この作品との出会い」
と答えたという。
話が出来過ぎている感はあるが、彼女たちにとっては、それくらいの思い入れで臨んだ作品ということかも知れない。

この映画、映画評論家の先生にはおそらく高い評価はもらえないだろう。
展開がベタ過ぎるし、新しい発見もない。
ダンスシーンに驚きもない。
この系統の作品としては、「スウィングガールズ」ほどの盛り上がりもない。
しかし、個人的には十分楽しめた。
もちろん、若い人たちが観る映画なのだと思うが、おじさんおばさんがむしろ楽しめるのではないかと思う。

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