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映画評 「ちょっと今から仕事やめてくる」 [映画評]

主人公は、いわゆるブラック企業に勤めている。
そして、最後は、そこをやめる。
タイトルがそう言っている。
「チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜」
もそうだったが、タイトルでオチを宣言するのがこのところの流行りなのだろうか。
その方が安心してみられる面もあるし、どんでん返しで驚かせるより、そこまでの流れをきっちり見せるという心意気もあるのかもしれない。

予告編で、ざっくり以下のようなストーリーであるとわかっていた。
疲れ切った若い会社員が電車にはねられそうになったところを、幼馴染をヤマモトと名乗る男に助けられる。
幼馴染みという彼に心当たりがなかったが、ネットで検索してみると、ヤマモトはすでに死んでいることがわかり・・・

映画を見に行く以上、予告編を超えた驚きがほしい。
予告編で知っている情報をなぞられても、どうとも思いようがない。
今作は、予想どおりの展開で物語は進み、謎のヤマモトの正体も、驚くほどの驚きのなさ。
残念ながら、予告編で想像した範囲を超えるものが見つからない。
「八日目の蝉」や「ソロモンの偽証」で知られる成島出さんの監督作品であり、手練れの演出でしっかり撮られているが、心が動くまでには至らなかった。

ブラック企業に勤めている若者を演じるのは、工藤阿須加さん。
ドラマや映画で、順調にキャリアを積まれていて、今作でもしっかり演じられている。
歩き方や一瞬の表情に、お父さんであるソフトバンク監督の工藤公康さんに似ているなあ、と思わせるところが多々あった。
謎の男ヤマモトを演じたのが福士蒼汰さん。
舞台挨拶において、監督の言葉に泣いてしまったくらいだから、かなり自分を追い込んだのだと思う。
大変失礼な話なのだが、途中までこのところスクリーンでお会いすることの多い中川大志さんだと思っていた。お二人は、どんどん似てくる。
パワハラ上司を演じる吉田鋼太郎さんが圧巻。
「帝一の國」でもぶっ飛んだ演技を披露されていたが、吉田さんが出ると画面がぐっと引き立つ。

「ちょっと今から仕事やめてくる」は、ブラック企業や若者の生き方・働き方という現代的課題に取り組んだ意欲作。
今年公開されるにふさわしい映画といえるだろう。
ただし、成島監督作品ということで、期待を大きくしてしまうと拍子抜けになる。
見ていて胸が痛くなるシーンや、胸に沁みるシーン、元気がでるシーンなどもあるのだが、全体の感想は薄味。
正直、物足りなかった。

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