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書評 「東京と神戸に核ミサイルが落ちたとき所沢と大阪はどうなる」 [読書記録]

新書は往々にしてそうだが、刺激的なタイトルを付けたがる傾向にある。
本書もまさにそうである。
核ミサイルが東京と神戸に落ちることが前提されていて、
その場合に所沢と大阪はどうなるか考えるというのだから、
特にこの4地域の住民にとっては穏やかではない。
東京はわかるが、なぜ神戸に核兵器が落ちるのか、
大阪がどうなるか気にするのはわかるが、なぜ東日本では所沢がどうなるか考えるべきなのか、
タイトルの意味は、読んでいけばわかる。

トンデモ本を予感させるタイトルだが、不真面目な本ではない。
むしろ、最悪の状況を冷静に分析した考察になっている。

核を使う可能性がある国としては、中国を想定している。
現状では、北朝鮮の脅威が取り沙汰されることが多いが、政治状況などをきちんと考えれば、北が核を使う意味は非常に小さいと著者は見ている。
もちろん、暴発ということもあるので何が起こるかはわからないが、うなずける要素が多い。

では、なぜ中国が核を使う可能性があるのか。
これも本書の中に書かれており、関心のある方はお読みいただきたいが、こちらにもうなずける要素があった。

こういう分析をすると、かえって危険をあおるとか、国際関係にヒビが入りかねないなどと言う人もいるが、国を思うとき、最悪の状況を想定してそのための準備をしようとするのはむしろ自然で、当然のことである。
こうした分析や、それをもとにした準備は、国レベルでも行われていると信じたい。
核が東京を、原発を襲った場合、どうするのか、どうなるのか。
「そうならないようにするのが外交」
とのんびりしたことをおっしゃる方がおられても構わないが、安全保障の専門家はきちんとシミュレーションを重ねていてほしい。
そして、安全保障という国家の基幹部分に関することを専門家任せにしないためには、少々刺激的だが、こうした本も必要であると思う。

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