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ラスパイレス指数はごくごく参考に  ~ まともな比較には全く耐えない ~ [公会計]

ネットをぶらぶらしていたら、
公務員の給料、都道府県・市町村別ランキング
なる記事が目に留まった。
「平成28年地方公務員給与実態調査結果」を基に、各自治体のラスパイレス指数から、地方公務員の給与をランキングしたものとのことである。
人の財布の中身は気になるものであり、こうした特集が組まれるのもわかる。

さて、この「ラスパイレス指数」とはどのようなものであろうか。
これについては、こんな説明がされることが多い。
すなわち、
「ラスパイレス指数とは、国家公務員の給与水準を100とした場合の地方公務員の給与水準を示したもの」
というわけである。
つまり、この説明を鵜呑みにしてしまうのなら、ごく単純化して言えば、ある自治体のラスパイレス指数が101だとすれば、国より1%高い給与をもらっていることを示していることになる。

ラスパイレス指数でみると、100を超えている自治体がゴロゴロある。
これだけを見ると、優秀な国家公務員の給与を、地方公務員の給与が上回っていることになり、それはいかがなものかということになる。
しかし、ラスパイレス指数は、実際にもらっているお金とはリンクしていない。

どういうことかというと、主に2つの点で現実を映していないからである。
一つ目は、
「国家公務員の算定では幹部や高給のスタッフ職の給与を除外しているのに対し、地方公務員は幹部の給与を含めている」
という点である。
国の算定では、多くの給与をもらっている人の分を外しているのだから、比較して地方の数字が高くなるのは当然であろう。
二つ目は、
「手当を含んでいない」
という点である。
わかりやすい手当に、「地域手当」というものがある。
これは、「物価等も踏まえながら、民間賃金の高い地域に勤務する職員に支給する」というもので、省庁のある特別区は20%、地方は0%のところも多い。
つまり、俸給が同じ300,000万円でも特別区に勤める国家公務員は60,000円の地域手当が支給され、地方は0円ということになる。
これだけで年間に直すと72万円もの額になるが、これを除外してしまっているのである。

だから、ラスパイレス指数は、あくまでも参考値として見るのが正しい姿勢であろう。
本気で差を調べるようとする場合には、
国と地方の比較にも使えないし、
地方間の比較にも使えない。
それをわかったうえで、一つの基準として持っておくというものだろう。

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