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日経平均が23,000円台を回復 さらなる上昇はあるか [経済を眺める楽しみ]

5月22日の東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落し、前日回復した23,000円台を下回って取引を終了した。
といっても、終値は22,960円。
ほぼ23,000円と言っていい。

年明け、株価は急騰し、一時24,000円を超えた。
その後、窓を開けて急落し、20,000円すれすれまで下がった。
その位置から考えれば、23,000円の回復は、まずまずの上昇ぶりである。

株価回復の大きな要因は、例によって為替。
一時、1ドル=105円近くまで円高が進んだが、現在は110円近辺。
このあたりまで戻せば、日本企業にとっては居心地がいい。

3月決算もおおむね順調だったが、今年度は、ここ数年ほどの業績の上積みは見込まれていない。
しかし、アメリカも、中国も、ヨーロッパも堅調な経済を保っていることを考えれば、各企業の見通しは保守的過ぎる面がある。
25,000円を超えてさらなる上昇、となるとややハードルが高いかもしれないが、24,000円台の回復は、それほど難しいものではないと感じる。

今後の焦点は、消費税増税の取り扱いであろう。
現段階では、上げることを想定して動いているが、まだわからない。
もし増税の再度の見送りとなれば、株価の起爆剤になる可能性が高い。
そして、そうなる確率は、決して低くはないのではないかと感じている。

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新年度も好調! 「NEWS モーニングサテライト」 [経済を眺める楽しみ]

皆さん、朝起きたら、何チャンネルをご覧になっているだろう。
私の絶対のおすすめは、テレビ東京系「NEWS モーニングサテライト」、略して「モーサテ」である。
モーサテは、今年で開始以来20年となるらしい。
私は、この20年間ずっと見続けてきた。
全く飽きることがない。

現在の放送時間は、朝5時45分から7時 5分。
「そんな朝早く起きない」という人もおられるだろうが、その場合、例えば6時45分からでもいいのでご覧いただきたい。
短い時間でも、きっと役に立つ。

モーサテは、経済に特化している。
日本経済新聞社の全面協力により、金融・証券情報の濃いところが届けられる。
なにしろ、日経はテレビ東京ホールディングスの3割以上の株式を所有している。
番組は、毎日、ニューヨークと結ばれていて、ニューヨーク証券取引所からの生中継がある。
現地のアナリストや証券関係者のコメントもふんだんにある。
日本人だけではなく、外国人エコノミストも登場する。
こうした内容は、株式投資をやっていない人や金融関係以外の方には、最初とっつきにくいかもしれないが、しばらく見続けていただければ慣れると思う。

ちなみに、NEWSと謳っているが、スポーツコーナーも芸能コーナーない。
事件もほとんど取り上げない。
もちろん、星占いなんてあるはずがない。
天気は少しある。

通常のプログラムのほかに、
各界のリーダーが自身のこの一冊を紹介する「リーダーの栞」、
新製品や流行りものなどの小ネタを紹介する「ネタのタネ」、
さまざまな個人投資家の投資スタイルを紹介する「ザ・インベスター」、
経済とお天気の関係を読み解く「お天気経済学」、
知られざる企業の魅力に迫る「コーポレート・サーチ」、
など、曜日ごとのコーナーも楽しい。

夜11時から放送している同じくテレ東の「ワールドビジネスサテライト」と内容がかぶることが多いが、だからといって夜見れば朝は見なくてもいい、とはならない。
出来れば両方、どちらかなら、私は「モーサテ」を推す。

今日は月曜日。
一週間の始まりである。
もちろん今週も、モーサテからである。

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賃上げ率2.54% まあ、こんなところでは [経済を眺める楽しみ]

経団連が、今春闘の大手企業の賃上げ額は月8,621円で、賃上げ率は2.54%だったとする第1回集計結果を発表した。
調査対象は、従業員500人以上の東証1部上場企業というから、大企業だけである。
そのため、
「大企業に絞っても、安倍総理が経済界に要請した『3%』に達していない」
などと、否定的な論調が見られる。

しかし、過去を振り返ると、
2017年 2.18%
2016年 2.19%
2015年 2.59%
だったというから、今年の2.54%はまずまずであろう。
何より、賃上げなんてとんでもない、という時代があったことを思えば、数年間連続で2%を上回る賃上げが続いているのは目出度いところである。
幸いに、というべきなのかどうかわからないが、インフレ率はこれより低いから、少なくとも調査対象となった企業の従業員にとっては、年々暮らし向きがよくなってきているはずである。

スキャンダルが次から次へと沸いてきて、安倍政権は危機的状況にある。
しかし、それはそれとして、ここまでの功績もきちんと評価すべきだろう。
失業率が下がり、賃金が上がる世の中になったというのは、その最たるものである。
もちろん、政権のチェックも必要だが、政権のあらさがしばかりをしても建設的には見えない。
「私がやれば、賃上げ率は3%に、物価上昇率は2%に、必ずしてみせる」
といった勇ましい議論も、政権と対立する側の方から聞いてみたいものである。

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OECDの意見を真に受けることもない [経済を眺める楽しみ]

世界経済に関して、いろいろな国際機関がある。
例えば、
世界銀行、
国際通貨基金(IMF)、
世界貿易機関(WTO)、
などなどである。
それぞれ、専門家が働いているのだろうが、あくまでもそれぞれの国の政策については第三者の立場である。
責任もないし、個々の国の内情もよくわかってはいない。
だから、こうした国際機関が考える処方箋が当たっているかどうか、ちゃんと検討する必要がある。

麻生太郎財務相が、経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長と財務省で会い、平成31年10月の消費税率10%への引き上げについて、予定通り実施すべきだとの認識を共有したのだという。
グリア氏は
「日本は財政の持続可能性が最重要課題で、消費税率を予定通り引き上げるのが適当だ」
と主張されたのだそうな。
こうしたOECDの意見は、財務省の方針とも合致しているから、喜んで内政干渉してもらっている感じである。

OECDの意見は意見として聞いても別に構わないと思うが、真に受けることもない。
日本の景気や財政になんの責任も負わない団体の意見なのだから。
ましてや、国際公約になろうはずもない。
消費税を上げるかどうかは、まったくの国内問題であり、OECDがどう思おうが関係がない。
現在、財務省には逆風がビュービュー吹いていて、外圧を利用したくなる気持ちもわかるけれど。

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老後資金800万円ならなんとかなりそう [経済を眺める楽しみ]

よくマネー雑誌などに、老後の備えとしていくら必要かという特集が組まれている。
必要額とされる数字は一定ではないが、大抵の場合、3,000万円とか5,000万円とかいった額が提示される。
それを見て、とてもではないが難しい、と思う人も多いのではないだろうか。
この試算が本当なら、65歳までに貯金できてもせいぜい1,000万円くらいと見込むしかない人は、老後に大きな不安を抱えることになってしまう。

さて、先日の日経「大機小機」に、「待ったなしの退職資産形成」と題した文章が掲載されていた。
記事によると、
総務省の全国消費実態調査に基づいて計算すると、高齢無職二人以上の世帯の月間平均収入は、年金を中心に23.9万円、
一方の支出は、27.3万円であったという。
つまり、差し引き3.4万円が月々の赤字ということになる。
そして、男性が65歳の先20年生きるとすると必要貯蓄額は、
 3.4万円 × 12月 × 20年 = 約800万円
とされている。

マネー雑誌の言う3,000万、5,000万と比べるとずいぶん低い。
しかし、きちんと根拠も示されている。
これならいけそうである。

今40歳の人が65歳までに800万円貯めようとすれば、退職金無しと考えても月2.7万円ほど貯金すれば足りる計算である。
もし退職金を500万円ほどもらえるのなら、月1万円で足りる。
退職金を1,000万円以上見込めるのなら、あくせく貯めることもない、という計算になる。

もちろん、お金はたくさんあった方が安心である。
また、年を取ると健康面への不安も高まるから、単純計算で必要とされる額より、余分に持っておきたい気持ちもわかる。
しかし、あまり不安ばかり膨らませても仕方がない。

人生100年時代に、しっかり備えることは必要だが、そのために楽しむことを忘れてしまっては、なんのための備えなのかわからなくなる。
恐れ過ぎず、キチンと足元を見つめたい。

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意外と若くないアメリカ企業の取締役  ~ 年齢と革新性は関係ない? ~ [経済を眺める楽しみ]

フェイスブックのザッカーバーグCEOやテスラのイーロン・マスクCEOをはじめ、アメリカの経営者は若くエネルギッシュなイメージがある。
一方の日本は、起業自体が少なく、一般の会社では年功序列でゆっくり階段を上っていくために、経営層に達する頃にはかなりの高齢になっているイメージである。
そこで、企業の革新性を高めるためには、もっと若い人に経営を担ってもらう必要がある、と言われてきた。

しかし、実際のデータを見てみると、必ずしもそうではないようだ。
世界の上場企業の取締役の年齢を調べた記事が日経に掲載されていた。
それによると、
世界平均は57.2歳、
日本は59.5歳
だった。
やっぱり日本は高齢だと思いきや、
アメリカはさらに上の61.3歳。
なんだ、日本よりさらに上である。

さらに記事では、取締役平均年齢の最高齢企業は、ハーモニック・ドライブ・システムズの75.8歳であると紹介している。
この企業は、産業用ロボットの動きを調節する機械を手掛けていて、現在急成長中。
そこで、日経は、
『取締役の年齢と成長余力には必ずしも因果関係はなさそうだ。』
と締めくくっている。

そうだと思う。
一般に、年を取っているというだけで「保守的」「発想が堅い、古い」と言われがちだが、失礼ながらもう若くはないソフトバンクの孫さんやユニクロの柳井さんなどは今でもアグレッシブである。
若くても斬新な発想ができない人間はいくらでもいる。

若手を起用すると、なんとなく革新的なことをしている気になるが、要は人である。
アメリカの経営陣の年齢層の高さを見て、改めてそんな当たり前のことを思い出した。

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警戒すべきレベルにまで高まっているアメリカ経済の「強さ」 [経済を眺める楽しみ]

米連邦準備制度理事会(FRB)が、政策金利を0・25%引き上げ、1・5~1・75%とする今年1回目の利上げを決定した。
今回の利上げは大方の予想通りだが、今後の利上げ回数については、「3回」から「4回」に増える可能性が増している。
利上げは景気へのブレーキとなるが、そのくらいしておかないと、景気の過熱が懸念されているのである。

FOMC委員による景気見通しは、今年のGDP成長率が2・7%となり、昨年12月の前回から0・2ポイントの上方修正。
早々の切り上げである。
大型減税の後押しも相まって、物価上昇についても2%に近付くことを見込んでいる。
ほぼ完全雇用を達成し、マイルドなインフレ、成長率の加速と、アメリカ経済は順風満帆に見える。
利上げのペースが上がれば、それに刺激されて株価が調整する局面もあるかもしれないが、意図された金利の上昇であれば大きな傷になることはない。

もちろん、アメリカにも懸念材料がないわけではない。
格差の拡大は前から言われていることだが、それに加え、成長率は高まっても、なかなか賃上げには結びつかないようだ。
また、トランプ大統領が仕掛けている保護貿易の流れは、大きな禍根となる可能性がある。
北朝鮮やロシアとの関係も予断を許さない。
しかし、それらを考慮しても、アメリカ経済は強い。
そして、アメリカが強いことは、基本的には日本にもいいことである。

ただし、本来なら、調子がいい時にやるべきことが、アメリカも日本も出来ていない感はある。
アメリカの減税しながらの利上げは、アクセルとブレーキを同時に踏むような感じだし、
日本の歳出構造改革も一向に進んでいる気配が感じられない。
調子がいいときは、それでもぼろが出ないものだが、逆に回り始めたときが心配にはなる。

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再々度、日本経済新聞「大機小機」に反論 [経済を眺める楽しみ]

なんだか、このブログでのシリーズになりかかっているのが、日本経済新聞のコラム「大機小機」への反論。
今回で3回目となった。
なぜだか、反論したくなるような内容が立て続けに掲載されているからである。
3月13日付の記事は、「『目先ノミクス』から卒業を」とのタイトルで、またもや黒田日銀についての揶揄である。
黒田日銀批判は、シリーズ化したのだろうか。
日経は社是として黒田日銀を叩くことにしたのだろうか。

本稿では、
2%の物価上昇を目指す必要はない、
為替は日銀の政策とは関係なく動く、
と主張されている。
夕刊紙ならともかく、経済新聞としてはちょっと信じられないような主張である。

まず物価については、以下のとおり述べられている。
・・・引用・・・
物価の現状はどうだろう。消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、昨年11月から今年1月まで直近3カ月いずれも前年同月比プラス0.9%、ほぼ1%上昇している。なるほど日銀が5年間目標としてきた2%には少し力不足だ。しかし、素直にみれば日本の物価はほぼ「安定」している。むしろ生活感覚としては、引っ越しや宅配など人手不足を反映した値上げが気になる春ではないだろうか。
2%の物価上昇は喫緊の課題ではない。物価は安定し、日本経済は超完全雇用の状態である。
・・・引用終わり・・・

筆者は、物価は安定しているから問題ないと主張されている。
安定、という概念からすれば、1%の上昇より0%の方がなおいい、ということになるだろう。
この論調でいえば、マイナスでも幅が小さければ問題にならないのだろうか。
世界中の中央銀行がデフレと戦っている中、「安定」を重視されていることに驚かされる。
2%を目指すと公言して、「異次元の」政策をとっているからこその1%だと思うのだが、そういう感覚ではないようだ。

為替については、さらにびっくりする。
こんな風に書いてあるからである。

・・・引用・・・
ごく目先のマーケットを別にすれば、為替レートに影響を与えるのは、日銀ではなく米国の連銀である。さらに長期的には、それすら関係のない購買力平価のロジックが為替レートを決める。
・・・引用終わり・・・


黒田総裁の就任と、その政策展開に合わせて円安が一気に進んだのを、すっかりお忘れなのだろうか。
あれもアメリカの連銀による、とお考えなのだろうか。
あれはごく目先のことに過ぎない、とお考えなのだろうか。
為替レートと日銀の政策が無関係との主張は、ある意味超斬新である。
ここに載せている以上、日経もそれを認めているということなのだろうか。

金融政策にはいろいろな説があることは承知している。
そういうものだとは思うが、
日経は、デフレは恐れるものではないと、社として考えておられるのだろうか。
日経は、黒田日銀の政策は効かなかったと、社として考えておられるのだろうか。
どうなのだろう。

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再び、日本経済新聞「大機小機」に反論  ~ 日経は黒田総裁がお嫌い? ~ [経済を眺める楽しみ]

先日、このブログで2月23日付の日本経済新聞コラム「大機小機」に反論させていただいた。
そのときのコラムの内容は、日銀が信用を失っているというもので、私はそんなことはない、と反論した。
そんな矢先、2月28日付の「大機小機」も、
「通貨の番人はどこへいく」
と題して、黒田日銀の金利政策への批判がなされていた。
はて、日経は、黒田総裁を叩くと決めたのかしらん。

今回のコラムでは、
日銀が低金利政策を続けるのは、ひとえに国の財政規律の緩みを糊塗することが目的で、国以外はすべて不利益を被っているかのように主張されている。
引用すると、
「長期金利をゼロに抑える政策の継続で得をするのはだれかを考えれば、答えは明らかになる。
企業部門は資金が余っており、これ以上貸出金利が下がっても利益は薄い。個人はゼロに等しい預金金利に苦しみ続けている。金融機関に至っては利ざやを稼げず、生きるか死ぬかの状況に追い込まれそうだ。
唯一助かるのが国だ。」
というのである。

さらっと書かれているが、果たしてそうだろうか。

まず企業部門について、「資金が余っていて、金利が下がっても利益は薄い」と書いている。
もともと、金利が下がったから企業の利益が出るというものではないから何を言いたいのかイマイチわかりにくいが、要は資金需要がなく、銀行から借りることはあまりないから、金利が低いことによる恩恵は小さい、ということなのだろう。
それにしても、企業としては、金利は低ければ低い方がいいに決まってはいるのだが。

個人については、「ゼロに等しい預金金利に苦しみ続けている」とおっしゃっているのだが、これは誰を想定されているのだろう。
借りる人にとっては金利が低い方が助かるのは自明である。
これから家を建てようという人や、進学に当たってお金を借りなければならないような人にとっては、金利は低い方がよく、助かっている人も少なくないだろう。
だから、低い金利で困っている人がいるとしたら、預金が多い人になる。
もし、金利で生活しようとすれば、3%の利率があったとしても、少なくとも1億円くらいの貯金は必要となるから、低金利を嘆いているとしたら、そうした大金持ちの方々だろうか。
大金持ちを喜ばせるために金利を上げる意味があるとは思えないし、そうした人たちが低金利で「苦しみ続けている」とも思えないが。

金融機関については、「利ざやを稼げず、生きるか死ぬかの状況に追い込まれそうだ」と書かれているのだが、日銀の低金利政策が利ざやの大きさに直接影響を与えていると考えておられるのだろうか。
貸出利率を上げられないのだとすれば、それはこのコラムでも指摘されているように、企業の資金需要がないからだと思うのだが。
また、生きるか死ぬかと書かれているか、前期の決算を見ると、みずほが6,000億、三井住友が7,000億、9,000億もの利益を上げている。
地銀の中には厳しいところもあるだろうが、それは日銀の低金利政策とはまた別の要因があるのではないかと思う。

低金利政策には一長一短があり、これを否定的にとらえる考え方があっても当然だろう。
しかし、日経に載るコラムは、もう少しきちんと事実を踏まえた内容にした方がいいと思う。
もちろん、字数に制約があり、またコラムだから多少盛って面白くしなければならないのはわかるけれど。

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日本経済新聞2月23日付「大機小機」に反論   ~ 黒田日銀を悪い方悪い方に見るのはいかがか? ~ [経済を眺める楽しみ]

日本経済新聞に、「大機小機」というコラムがある。
好きなコーナーで、毎日欠かさず読んでいる。
うなずけることが多いのだが、2月23日付の「もう一つの出口戦略」と題したコラムは、しっくり来なかった。
ちょっと反論してみたい。

「大機小機」では、黒田総裁が再任される見通しだが、この5年間で日銀を見る世間の目が、悪い方に変わったと主張されている。
具体的には、以下の3点である。
1 「できる、できる」と言っていた物価上昇率目標を達成できなかったので、日本銀行の経済展望が素直に受け入れてもらえなくなった。
2 ここに至っても「出口を検討する局面に至っていない」などと言っているが、検討さえしていないとは信じられず、金融政策の方向に関する説明も、色眼鏡で見られるようになった。
3 審議員が金融緩和賛成派ばかりになり、日銀の独立性が疑わしくなってきた。
その結果、日銀への信頼性は大きく損なわれてしまった、としている。
そして、人々からの信認を回復することがもう一つの出口戦略だと締めくくっている。

では、一つ一つ反論してみよう。
まず1点目の、「できる、できる」と言っていたことができなかったために日銀の展望が受け入れてもらえなくなった、という点である。
そもそも、黒田総裁前の日銀の展望が受け入れられていたのか、展望が当たっていたのかというと、私などは大きな疑問を感じるのだが、そこは置いておこう。
この主張からすれば、「できるかも、できないかもわからない」「結構、難しいと思う」と予防線を張っておいた方がよかったと受け取れるが、果たしてそうだろうか。
黒田総裁以前の日銀は、「日銀のできることには限界がある」「これ以上はできることがない」と弱気な発言をして、ある意味その言葉どおりのはかばかしくない結果しか残せなかった。
その方がいいだろうか。
「できる」と言い切り、そのために政策を動員し、できなければその批判は甘んじて受ける、という姿勢の方が望ましいと思う。

2点目は、行間を読めばわかることをあえて読もうとされていないだけの話に見える。
経済に傾斜していないニュースでも出口政策が取りざたされるなか、日銀がそのことについて検討していないわけがないことは、誰にでもわかる。
ただし、今の段階で、「具体的に出口戦略を開始する方法や時期について言うべきではない」と判断することはあり得るだろう。
市場関係者のみならず、一般のニュース読みの人もそのくらいはちゃんと織り込んでいて、こうした発言をもって色眼鏡で見ることなどありえないと思う。

3点目の、日銀の独立性については、意見が分かれるところだろう。
私も、多様な意見が反映された方がいいと考えるくちだが、内閣が任命する以上、完全な独立などはじめからあり得ない。
また、独立性にこだわるあまり、政府と反対の方向を向かれても経済にとってはマイナスである。
一方方向に振れ過ぎてしまうとしたら心配だが、これについては新人事のお手並み拝見といくしかない。。

「大機小機」は、コラムの結論として、日銀への信頼性は大きく損なわれてしまった、としている。
さて、そうだろうか。
本当にそうだとしたら、黒田総裁の再任が報じられたら、マーケットが失望して反応するはずではないだろうか?

もちろん、黒田日銀にも足りないところは多いだろうし、期待された結果を十分に出し切っていないという見方もできるだろう。
それでも、以前の総裁に比べたら、格段に仕事をしておられると思う。
そうではないだろうか。

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