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書評 「あと少し、もう少し」 [読書記録]

「新潮文庫の100冊」という企画がある。
新潮社が毎年夏に行っているキャンペーンで、1976年に始まったというからかなりの歴史がある。
夏休みには読書感想文が宿題に出ることが多く、この100冊のなかから面白そうな本を選んだ経験のある人はたくさんいるだろう。
面白そうというより薄い本を選んだ人も少なくないだろうが。
夏に書店に行くと、必ずこのコーナーがある。
私もチラチラ見て、気になった本があったら買ってみたりする。
今年手に取ったのは、瀬尾まいこさんの「あと少し、もう少し」だった。

中学生の駅伝チームが題材。
と言っても、それほどの強豪校ではなく、地区大会で6位に入れるかどうかというチーム。
しかし、6つの区間を走るメンバーには、それぞれの物語があり、走る理由がある。
一人一人に、「がんばれ!」と声をかけたくなる。

突出したヒーローの話ではなく、等身大の中学生。
みな、幼く、弱い。
それでも精一杯強がって生きている。
支えを探して生きている。
そして、たすきにその思いをつなぐ。

この本は、電車の中でガーっと読んだ。
降りるべき駅まであと少しというところで、本ももう少しになった。
本に沈み、読み終わったとき、降りるべき駅は過ぎていた。
寝過ごしはたまにあるが、読み過ごしは初めてだった。

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書評 「こんな夜更けにバナナかよ」 [読書記録]

行きつけの図書館に、ちょっとした企画コーナーがある。
現在は、
「あなたは犬派?猫派?」

「バナナの本」
という企画を実施中である。
この本は、バナナの本で見つけた。

タイトルからして、軽妙なエッセイか何かかと思った。
しかし、手に取って概要を見ると、重度の障害を持つ方とそれを支えるボランティアの記録らしい。
重そうだなあ、と思ったが、タイトルにひかれた。
これなら、
障害者は無垢」
「世間は絶対悪」
「聖人が支えている」
的な本とは違いそうだ。

そして、期待通り、すごい本だった。
筋ジストロフィーを患い、寝たきりになっておられる鹿野さんのキャラクターが強烈だし、
それを支えるボランティアたちも個性派ぞろい。
夜中も含めて、支えてもらいっぱなしの鹿野さんが、とんでもなく人間臭いのがいい。
わがままで、しかも助べえで。
障害を持っていても人間なのだから、人を好きになることだってあるし、性欲だってある。
当たり前のことだが、なんとなく避けられている話題でもある。
鹿野さんは、ベッドから動けないながら、どこまでも人間である。
ボランティアの面々も、言われっぱなしではない。
鹿野さんをかわいそうな人とはちっとも見ずに、できないことがあるから補っているという感じ。
支えているというより、ある意味支えられている。
聖人からはほど遠い未熟な人間たちが、懸命に何かをしようとしている。

著者は、鹿野さんとそれを支える人たちの噂を聞き、後から入り込んだのだが、何年にもわたる長期取材をされていて、ほとんど身内のような存在。
何を書けばいい、何を書ける、と葛藤されている姿がいい。
この本をものにされるためには途方もない苦労をされたと思うが、それは報いられた。
何年も、何十年も読み続けられていく本だと思う。
講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞されているということで、評価も高い作品であるが、恥ずかしながら私はこれまで知らなかった。
多くの方に読まれることを願いたい。

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7月の読書記録 [読書記録]

7月に読んだ本は以下の通り。

7月1日 「総合商社」 田中 隆之
7月2日 「投資の鉄人」 馬渕 治好
7月3日 「堤清二と昭和の大物」 松崎 隆司
7月4日 「もしもし、運命の人ですか」 穂村 弘
7月5日 「宇宙人の探し方」 鳴沢 真也
7月6日 「大人の体幹トレーニング」 本橋 恵美
7月7日 「公務員の議会対応」 藤川 潤
7月8日 「夢を追いかける起業家たち」 ギルバート/フリッシュ/ボッデン
7月9日 「裸でも生きる2」 山口 絵理子
7月10日 「超少子化 異次元の処方箋」 NHKスペシャル
7月11日 「はじめての資産運用」 大竹 のり子
7月12日 「正しい値決めの教科書」 中村 穂
7月13日 「ピッチングメカニズムブック理論編」 前田 健
7月14日 「18歳からのマーケティングの基礎知識」 野上 眞一
7月15日 「マドンナジャパン光のつかみ方」 長谷川 晶一
7月16日 「国家は破綻する」 藤巻 健夫
7月17日 「ハロワ!」 久保寺 健彦
7月18日 「土の中の子供」 中村 文則
7月19日 「労基署は見ている。」 原 諭
7月20日 「28歳からのリアル」 人生戦略会議
7月21日 「転職の赤本」 鈴木 康弘
7月22日 「最速上達ピッチング」 平野 裕一
7月23日 「相続税のすべてが3時間でわかる本」 武井 敦司
7月24日 「基地反対運動は嫌いでも、沖縄のことは嫌いにならないでください」 知念 章
7月25日 「3分間チーム」 伊藤 守
7月26日 「世界経済のトレンドが変わった!」 朝倉 慶
7月27日 「ピッチングの正体」 手塚 一志
7月28日 「実践!仕事論」 小山 薫堂、唐池 恒三
7月29日 「かなたの子」 角田 光代
7月30日 「苦手意識がなくなる会話術」 戸田 久実
7月31日 「やってのける」 ハイディ・グラント・ハルバーソン

「もしもし、運命の人ですか」を書いた穂村弘さんは、歌人であるらしい。この本は、実に面白い恋愛についてのエッセイ集。電車の中で読んでいたら、ニタニタして気持ち悪がられるかも。

山口絵理子さんの「裸でも生きる2」は、もちろん続編。最初の方が衝撃も感動も大きいので、まずはそちらをお勧め。

長谷川晶一さんの「マドンナジャパン光のつかみ方」は、第5回ワールドカップで世界大会三連覇の偉業を達成した女子野球チームについて書かれたもの。彼女たちには、もっともっと脚光が当たっていいと思う。

藤巻健夫さんは「国家は破綻する」とおっしゃるのだが、そりゃいつかは破綻する。予言となるには、「何時」というのをある程度正確に告げなければ意味がない。

久保寺健彦さんの「ハロワ!」は、ハローワークでの人間ドラマを描いたもの。確かにいろいろな人生がありそうだ。
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6月の読書記録 [読書記録]

6月に読んだ本は以下のとおり。

6月1日  「齋藤孝の伝わる話し方」
6月2日  「ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門」
6月3日  「話にオチをつける技術」 山田 周平
6月4日  「この国を揺るがす男」 朝日新聞取材班
6月5日  「なぜ、この話し方だと成功するのか」 アーチ・ラストバーグ
6月6日  「プレゼン力」 伊藤 穣一、山中 伸弥
6月7日  「柳生非情剣」 隆 慶一郎
6月8日  「新 同性愛って何?」
6月9日  「磯野家の老後」
6月10日 「NISA必勝投資術」
6月11日 「起業のバイブル」 中山 匡
6月12日 「議会事務局はここまでできる!」
6月13日 「ニュースで学べない日本経済」 大前 研一
6月14日 「続く技術」 金児 昭
6月15日 「もうひとつの青春」 井田 真木子
6月16日 「朝2時起きでなんでもできる」 枝廣 淳子
6月17日 「マイナス・ゼロ」 広瀬 正
6月18日 「闘う敬語」 朝倉 真弓
6月19日 「ボクの彼氏はどこにいる?」 石川 大我
6月20日 「皇室がなくなる日」 笠原 英彦
6月21日 「情報の呼吸法」 津田 大介
6月22日 「お客様から選ばれるウェブ文章術」 平野 友朗
6月23日 「CINEMA Handbook 2017」
6月24日 「地方議会を再生する」 相川 俊英
6月25日 「裸でも生きる」 山口 絵里子
6月26日 「シェアリングエコノミー」 宮崎 康二
6月27日 「地域しごとづくりへの挑戦」
6月28日 「ビットコインのからくり」 吉本 佳生、西田 宗千佳
6月29日 「私の個人主義」 夏目 漱石
6月30日 「カイジ どん底からはいあがる生き方の話」 小暮 太一

「プレゼン力」は、アメリカで奮闘されている伊藤 穣一さんと山中 伸弥さんが、プレゼンテーションについて語った一冊。研究者にとって、プレゼン力は、研究する力と同等レベルで必要なものだという。いいプレゼンができれば望ましい、ではなく、いいプレゼンができなければ舞台にも上がれないという社会のようだ。世界は、そうなのだろう。

枝廣淳子さんの「朝2時起きでなんでもできる」は、久しぶりの再読。私も大概早起きだが、さすがに2時起きではない。早起きの生活習慣のみならず、枝廣さんの半生に興味津々である。

「ボクの彼氏はどこにいる?」を書いた石川大我さんは、同性愛者であることをカミングアウトされ、現在は豊島区議会議員を務めておられる。この本は、自分への戸惑い、同じ境遇の人がいることへの喜びなどが素直に書かれていてすがすがしい。LGBTを身近に感じるためにも読んでおきたい一冊。

「裸でも生きる」の著者である山口絵里子さんは、雑貨・バッグの製造販売を手掛けるマザーハウスという会社を起業された方。まだお若いのだが、その半生はまさに波乱万丈。本当にすごい人で、こういう人が世の中におられることはぜひ知っておきたい。読まなきゃ絶対に損する一冊。

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5月の読書記録 [読書記録]

5月に読んだ本は、以下のとおり。

5月1日 「天皇生前退位の真実」 高森 明勅
5月2日 「ふるさと納税の理論と実践」 保田 隆明、保井 俊之
5月3日 「あなたにいちばん似合う街」 三浦 展
5月4日 「節税は花沢不動産にきけ!」 長谷川 裕雅
5月5日 「話す!聞く!おしゃべりの底力」 堀尾 正明
5月6日 「家と土地のことならこの1冊」 石原 豊昭
5月7日 「感情から書く脚本術」 カール・イグレシアス
5月8日 「できることをしよう。」 糸井 重里
5月9日 「説明・説得・交渉する技術」 青川 弘
5月10日 「新世代CEOの本棚
5月11日 「一冊の手帳で夢は必ずかなう」 熊谷 正寿
5月12日 「鍛えて最強馬をつくる」 戸山 為夫
5月13日 「脚本を書こう!」 原田 佳夏
5月14日 「言いたいことが120%伝わる話し方」 石田 芳恵
5月15日 「想像ラジオ」 いとう せいこう
5月16日 「夜を乗り越える」 又吉 直樹
5月17日 「スポーツビジネスの動向がよ~くわかる本」 湯浅 真弥
5月18日 「社会保険の教科書」
5月19日 「伝わっているか?」 小西 利行
5月20日 「プレゼンテーション・パターン」 井庭 崇
5月21日 「自治体職員のための複式簿記入門
5月22日 「世界から猫が消えたなら」 川村 元気
5月23日 「プロ研修講師の教える技術」 寺沢 俊哉
5月24日 「地方創生実現ハンドブック」
5月25日 「小室淑恵の即効プレゼン術」
5月26日 「作家の収支」 森 博嗣
5月27日 「オタク学入門」 岡田 斗司夫
5月28日 「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと」 シド・フィールド
5月29日 「沖縄の新聞は本当に偏向しているか」 安田 浩一
5月30日 「トラオ」 青木 理
5月31日 「私の旧約聖書」 色川 武大

「鍛えて最強馬をつくる」を書かれた戸山為夫さんは、2冠馬ミホノブルボンを育てられた調教師。ブルボンの活躍を見届けるようにしてお亡くなりになった。ブルボンは神様からの贈り物だったのだろうか。

「作家の収支」を書かれた森博嗣さんは、元名古屋大学助教授の理系の小説家。いくらの収入があって、どんな支出があってということをあっけらかんと書かれていて、興味深い。ただ、森さんはかなりの売れっ子なので、普通の物書きではなかなかここまではいかないだろう。

岡田斗司夫さんの「オタク学入門」は、1996年の作品。当時は、オタクという言葉が新鮮だった。「ただのアニメ好きはオタクではない」「オタクになろうとしたら、ありとあらゆる知識が求められる」など、厳しく険しいオタクの道を示している。

安田浩一さんの「沖縄の新聞は本当に偏向しているか」は、偏向していないことが前提となって書かれている。そうならそうでいいので、「沖縄の新聞は素晴らしい」とか「沖縄の新聞は最高だ」といったタイトルにしてほしかった。

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4月の読書記録 [読書記録]

4月に読んだ本は以下のとおり。

4月1日 「不屈の棋士」 大川 慎太郎
4月2日 「日本経済はなぜ浮上しないのか」 片岡 剛士
4月3日 「井伊直虎」 童門 冬二
4月4日 「投資信託選びでいちばん知りたいこと」 朝倉 智也
4月5日 「人口減が地方を強くする」 藤波 匠
4月6日 「課長のほめ方の教科書」 船見 敏子
4月7日 「プレゼンの上手な話し方」 福田 健
4月8日 「近代オリンピックのヒーローとヒロイン」 池井 優
4月9日 「売れる技術」 マイケル・ボルダック
4月10日 「会計HACKS!」 小山 龍介、山田 真或
4月11日 「どアホノミクスの正体」 佐高 信、浜 矩子
4月12日 「生活保護の受け方がわかる本」 神田 将
4月13日 「宇宙戦艦ヤマトをつくった男 西崎義展の狂気」 牧村 康正、山田 哲久
4月14日 「ひとさし指のノクターン」 新井 鷗子、高橋 幸代
4月15日 「TEDトーク 世界最高のプレゼン術」 ジェレミー・ドノバン
4月16日 「会計の基本」 岩谷 誠治
4月17日 「終末期医療を考えるために」 盛永 審一郎
4月18日 「職場活性化のすごい!手法」 大塚 寿
4月19日 「もっと身近に、もっとしあわせに」 清水 勇人
4月20日 「吉原御免状」 隆 慶一郎
4月21日 「四百字のデッサン」 野見山 暁治
4月22日 「教え方の教科書」 古川 裕倫
4月23日 「一日一日、強くなる」 伊調 馨
4月24日 「ヤバイお金」 高城 泰
4月25日 「人見絹枝」
4月26日 「地方にこもる若者たち」 阿部 真大
4月27日 「自閉症の僕が跳びはねる理由」 東田 直樹
4月28日 「考えぬく力」 須永 珠代
4月29日 「井伊家の教え」 井伊 裕子
4月30日 「ファイナンシャル・リテラシー」 阿部 圭司、小澤 伸雄

大川慎太郎さんの「不屈の棋士」は、将棋ソフトに向き合う棋士たちの思いを描いたもの。中学生棋士である藤井君の連勝記録で注目されている将棋界だが、コンピューターとの闘いと言う面では、新たな対応を迫られている。勝負にかける棋士たちの思いもうかがえて、興味深い。

「どアホノミクスの正体」を読んでしまったが、個人的な好悪に基づく内容で、経済学的には見るべきところはない。

宇宙戦艦ヤマトは、日本アニメ史上に燦然と輝く作品である。「宇宙戦艦ヤマトをつくった男 西崎義展の狂気」を読むと、その裏側に西崎義展さんという、とんでもない人がいたことがわかる。お勧めの一冊。

隆慶一郎さんの作品を読むのは、遅ればせながらこれが初めてだが、「吉原御免状」は噂通りの快作。物語世界にぐいぐい引き込まれた。

「一日一日、強くなる」は、オリンピック4連覇を達成され、国民栄誉賞を受賞された伊調馨さんの本。姉への思い、勝つことの苦しさなど、伊調さんの強さの秘密がうかがえる。

「井伊家の教え」は、井伊家17代の長女に生まれた井伊裕子さんによる「わが家に伝わっていること」をまとめたもの。井伊直虎で注目されている井伊家であるが、現代まで受け継がれているしきたりなどが興味深い。

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3月の読書記録 [読書記録]

3月に読んだ本は以下のとおり。

3月1日 「町の未来をこの手でつくる」 猪谷 千春
3月2日 「ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン」 吉田 友和
3月3日 「マーケティングのすすめ」 フィリップ・コトラー、高岡 浩三
3月4日 「ストラテジストにさよならを」 広木 隆
3月5日 「いまさら翼といわれても」 米澤 穂信
3月6日 「ディープ・インパクト」 島田 明宏
3月7日 「警察は本当に動いてくれないか」 佐々木 保博
3月8日 「地域通貨で実現する地方創生」 納村 哲二
3月9日 「あきらめない!40・50代で独立」
3月10日 「ランチェスター戦略 弱者逆転の法則」 福永 雅文
3月11日 「みんなのためのLGBT人権宣言」
3月12日 「ケアマネジャーの仕事と資格」 高島 徹治
3月13日 「これだけ!B/SとP/L」 見田村 元宣
3月14日 「フランスはどう少子化を克服したか」 高崎 順子
3月15日 「勝てる言葉」 秋庭 道博
3月16日 「浦安図書館を支える人々」 鈴木 泰之、坪井 賢一
3月17日 「小林一茶」 童門 冬二
3月18日 「自分の中に毒を持て」 岡本 太郎
3月19日 「教科書はこう書き直された!」 高嶋 伸欣
3月20日 「ふるさと革命」 片山 修
3月21日 「ロッキング・オン天国」 増井 修
3月22日 「マス・ヒステリーの研究」 角間 隆
3月23日 「戦後ニッポン犯罪史」 礫川 全次
3月24日 「早慶MARCH」 小林 哲夫
3月25日 「女子フィギュアスケート」 八木沼 純子
3月26日 「みんなの進化論」 デイヴィッド・スローン・ウィルソン
3月27日 「映画ライターになる方法」 まつかわ ゆま
3月28日 「比類なきジーヴス」 P.G.ウッドハウス
3月29日 「日本の優良企業パーフェクトブック」
3月30日 「迷走するイギリス」 細谷 雄一
3月31日 「ファシリテーションの教科書」 吉田 素文

猪谷千春さんの「町の未来をこの手でつくる」は、岩手県紫波町の駅前開発プロジェクトについて書いたもの。行政に頼らず、地域ならではの町を作っていくさまが描かれている。厳しい道のりだが、こうやって進めていかないと、結局新しい廃墟を作ることになってしまう。

米澤穂信さんの「いまさら翼といわれても」は、古典部シリーズの最新刊。いつもながら面白い。氷菓の実写映画が公開される予定というが、こちらは不安しかない。

著者の増井修さんは、洋楽雑誌「ロッキング・オン」の2代目編集長。やたらと熱量の高い音楽評にあおられた記憶がある。「ロッキング・オン天国」では、あの頃を振り返りながら、いろいろなミュージシャンのエピソードも読める。肩の力を抜いて読もう。

「戦後ニッポン犯罪史」は、キワモノにならず、戦後に起きた様々な事件や犯罪を丁寧に解説していた。深掘りはされていないが、あ、そうだったんだ、という驚きもあり、読んでよかったという気になれた。
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「沖縄の新聞は本当に『偏向』しているのか」を読んで [読書記録]

私は、新聞をはじめとするメディアに、完ぺきな公平中立は望んでいない。
社の方針として、「こういう主張をしていく」というものはあるはずだし、それにより近い政策や政党に肩入れしたくなるのは、ある意味当然だと思うからだ。
新聞なら社説やコラムコーナーテレビなら討論番組など、主義主張を述べる場も少なくない。
実際、朝日新聞及び毎日新聞の論調と、読売新聞及び産経新聞の論調は、同じ事項を取り上げても大きく違っていることがある。
そして、そうした「違い」は多くの人が納得していることでもあろう。
ただし、反米、反自民、反権力的な立場はよいとしても、反日本のような立場までは感情的に許容しがたいけれども。

さて、沖縄の二紙、「琉球新報」と「沖縄タイムス」は、報道が偏向しているとよく言われる。
反基地、反自民に加え、反日的でさえあるとの指摘が多い。
私は、ネットのニュースなどで触れたことがある気はするが、沖縄の二紙を紙で読んだことはない。
だから、実態をまったく知らないと言っていい。
だから、本当のところどうなのかを知りたくて、この本を手に取った。

ちなみにこの本の出版社は、「朝日新聞出版」である。
朝日新聞系列の出版社が沖縄2紙のことを取り上げるのだから、本としての結論は最初から見えている。
そうであったとしても、個々の記事について検証していくことで、自分なりに考えてみようと思って読み始めた。
しかし、残念ながら期待は外れた。

タイトルは「本当に『偏向』しているのか」と謳っているのだが、本の内容は、最初から沖縄二紙に問題はなく、問題があるとしたらそんなことを考える側の人間である、との思いに貫かれている。
検証云々は、ほぼない。
書籍は、新聞以上に自分の主張を述べて構わない場だから、どんなことをおっしゃってもいいのだが、タイトルにひかれた人間としてはがっかりであった。
実際に、どんな記事が書かれていて、同じ事件でも読売や産経とはどのように切り口が違い、どんな記事が偏向と言われているのか、検証してくれているのかと勝手に思ったのだが、ひたすら二紙とその記者を持ち上げる内容であった。
別に、そうした内容の本を書かれても一向に構わないのだが、その場合、「沖縄の新聞は本当に『偏向』しているのか」ではなく、「沖縄の新聞は本当に素晴らしい」といったタイトルにしてほしかった。

贔屓の引き倒しという言葉がある。
検証しているようなタイトルをつけて、一方的に沖縄二紙に肩入れするこの本は、まさにそのような形になっている。
こうまでして一方的に褒めなければならないところを見ると、実際は・・・
という感想を持ってしまったからである。
そこを狙っておられるのなら超高等戦術であるが、そうではなさそうだ。

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2月の読書記録 [読書記録]

2月に読んだ本は以下のとおり。

2月1日 「林業入門」 関岡 東生
2月2日 「はなぼん」 花井 裕一郎
2月3日 「空気のつくり方」 池田 純
2月4日 「ノーベル経済学賞」 根井 雅弘
2月5日 「経理部は見ている。」 楠木 新
2月6日 「女子の人間関係」 水島 広子
2月7日 「クール・ジャパン!?」 鴻上 尚史
2月8日 「商品企画のきほん」 末吉 孝生
2月9日 「市民自治」 福嶋 浩彦
2月10日 「奇跡の中学校」 佐藤 淳一
2月11日 「凶犯」 張 平
2月12日 「楽天の研究」 山口 敦雄
2月13日 「リーダーシップ論集中講義」 小野 善生
2月14日 「人間の旬」 大村 智
2月15日 「バフェットとソロス 勝利の投資学」 マーク・ティアー
2月16日 「地域再生の失敗学」 飯田 泰之 編
2月17日 「クラウドファンディングで夢をかなえる本」 板越 ジョージ
2月18日 「メディアの予言者」 服部 桂
2月19日 「全盲の僕が弁護士になった理由」 大胡田 誠
2月20日 「トンデモ本の世界 X」 と学会
2月21日 「100問100答 新地方公会計統一基準」 鈴木 豊
2月22日 「棋士の一分」 橋本 崇載
2月23日 「財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済」 上念 司
2月24日 「だから、あなたも生き抜いて」 大平 光代
2月25日 「地方財政のヒミツ」 小西 砂千夫
2月26日 「産まなくても、育てられます」 後藤 絵里
2月27日 「株大全」
2月28日 「マグロ大王」 木村 清

「はなぼん」は、小布施の図書館「まちとしょテラソ」で、公募による館長となった花井裕一郎さんによるもの。図書館の新しい形がほの見える。図書館を単に本を貸すだけのところにしてしまったらもったいない。

「クール・ジャパン!?」を書いた鴻上尚史さんは、NHK BSの人気番組『cool japan』の司会を務めておられる。日本を礼賛する内容ではなく、クールに日本を眺め、世界の中の日本を見つめ直されている。売り込むばかりではなく、きちんと周りを見ることも大切。

「凶犯」の張平さんは、中国の作家。とあるビブリオバトルで紹介されていたことから、この本を知った。中国社会の暗部を背景にした、ゴチゴチのハードボイルド。読み応えあり。

大平光代さんの「だから、あなたも生き抜いて」は何年振りかでの再読。いや、ほんと、あきらめたらあきません。しっかり生きていかななあ、と今回も思った。

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書評 「『宇宙戦艦ヤマト』をつくった男 西崎義展の狂気」 [読書記録]

「『宇宙戦艦ヤマト』をつくった男 西崎義展の狂気」を読んだ。
西崎さんは、2010年に亡くなった映画プロデューサー。
ヤマトの生みの親として有名である。
「宇宙戦艦ヤマト」は、1974年の放送。
しかし、本放送の視聴率は振るわず打ち切りになってしまっている。
人気に火が付いたのは再放送から。
その後、大ブームとなり、映画もアニメの歴史を変えるヒットとなった。

私は西崎さんがどんな方だったのかほとんど知らなかったので、この本は驚きの連続だった。
タイトルに「狂気」とあるが、そういう言葉が大げさに聞こえない波乱の人生である。
アニメ制作者というより、山師という感じである。
本人もそう言われることは本望ではないだろうか。
命を燃やせる何かを見つけては、そこに全身全霊をぶつけていく。
まわりの人にどんな迷惑が掛かっても、知ったことではない。

ヤマトが生まれ、ヒットしたのも、西崎さんの狂気があってこそであったようだ。
本人はアニメーターでも監督でもないのに、とんでもないこだわりで作品を作り上げていった。
後年になって、松本零士さんをはじめ、大切なスタッフがどんどん離れていってしまうように、人格にはいろいろと問題があったようだが、「仲良しこよしでいい映画ができたらいいね」という人では、決してヤマトは生まれなかった。
歴史が変わる裏には、とんでもない人がいる。

ヤマトがなければ、ガンダムもなく、エヴァンゲリオンもない。
エヴァがないということは、シン・ゴジラもなかったことになる。
別になくても構わないという人も大勢いるだろうが、なくては困る人も大勢いる。

まわりの人はたまらなかっただろうが、映像作品を作る人には西崎さんとまでは行かなくても、狂気や執念を持ち合わせていてほしい気がする。
マーケティングして、ターゲットを決めて、角を取った規格品を出す作品ばかりになってしまったら、映画やテレビはどんどんつまらなくなる。

ヤマトを知っている人にはもちろん、知らない人にもぜひお読みいただきたい一冊である。
こんな人がいたんだ、と目を開かれる。

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